こんにちは!トマタです!
貯金や保険や投資信託…いろいろあって自分の資産が全部でいくらあるのかよくわからない…
このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
家計管理は、単に「収入と支出」を把握するだけでは十分ではありません。それと同じくらい重要なのが、全体的な財務状況を理解することです。
それを助けてくれるのが「バランスシート(B/S)」です。
バランスシートは、いわば財務状況の健康診断書。
バランスシートを作ると、資産(持っている財産)と負債(返すべきお金)が一目で分かり、家計の現状をしっかり把握できます。これにより、将来のために資産を増やし、無理のない負債返済を進めることができます。
本記事では、FPである筆者が、「個人的バランスシート」の作り方と家計への活用方法を徹底解説していきます。
バランスシート作成用のExcelフォーマットも共有します!
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バランスシートとは
バランスシートは、日本の簿記用語では「貸借対照表」といいます。
会社の財務諸表の一種で、ある時点(決算日)での財務状況を表し、会社にどれだけの財産や借金があるかを可視化してくれます。
貸借対照表は、「資産」「負債」「純資産」の3つの要素で構成されています。
バランスシートでは、左側に「資産」、右側に「負債」と「純資産」をまとめます。そうすると、左と右は同額になります。
【バランスシートのイメージ図】
必ずバランスがとれるからバランスシートって言うんですね!
以下では、「資産」「負債」「純資産」それぞれの具体例と金額の算定方法について説明していきます。
資産とは
資産とは、持っているお金や財産です。
現金や預貯金、株式や投資信託などの有価証券が代表ですね。
他にも、終身保険や個人型年金保険などの貯蓄型の保険も資産に含まれます。
貯蓄型保険については、現時点で解約した場合の解約返戻金を資産の金額に含めるようにしましょう。
また、持ち家の場合は不動産が資産の大部分を占める可能性が高いです。不動産投資をされている場合も同様ですね。
今はネットで簡単に不動産業者の査定を受けることもできますが、抵抗がある方は「REINS Market Infomation」がおすすめ。
実際に売買が行われた物件の成約価格等を検索することができます。自宅に近い物件の成約価格を参考に、保有する不動産の価格を算出しましょう。
また、マイカーや貴金属など、売却すれば価値があるものは資産に含めておくとよいでしょう。想定される市場価格を資産の額にカウントしましょう。金額はわかる範囲で、ざっくりでもOKだと思います。
なお、資産は現金化のしやすさで流動資産と固定資産の2種類に分類されています。
- 流動資産:1年以内に現金化することができるもの
- 固定資産:流動資産以外(長期間保持する予定の株式なども固定資産に分類)
バランスシートを作成するときは、現預金やすぐに売却できる有価証券は流動資産、解約予定のない保険や不動産は固定資産に分類します。
厳密に言えば、株や債券は取引期間によって細かく分ける必要がありますが、そこまで神経質にならなくても良いでしょう。あまりこだわりすぎないのが途中で挫折しないためのコツです。
負債とは
負債とは、返済が必要な借金やローンです。
家計の場合は、住宅ローン、自動車ローン、カードローンなどが代表例となります。
ショッピングで利用したクレジットカードの未払金も借金の一部です。忘れずに負債の額にカウントしましょう。
なお、資産と同様ですが、負債も返済予定日に応じて流動負債と固定負債に分類されます。
- 流動負債:1年以内に返済が必要なもの
- 固定負債:流動負債以外
ただし、あまり負債の種類が多くなければ、一つにまとめて記載しても良いと思います。家計のバランスシートは自分の見やすいようにアレンジしてもOKです。
純資産とは
純資産は、以下の式で算出できます。
「資産」 ー 「負債」 = 「純資産」
純資産とは、資産から負債を差し引いた正味財産のこと。つまり、家計の実質的な財力を表します。
純資産が多いほど、家計の財政状況に余裕があるということですね。
反対に純資産がマイナスであれば、持っている財産よりも返すべきお金の方が多いということになるので要注意。現状はキャッシュフローが回っていたとしても、将来的に問題となる可能性が高いでしょう。
純資産を把握するためには、まずは正確な資産と負債の額を把握する必要があります。
バランスシートの作成方法
バランスシートの作成は、簡単に言えば
資産と負債の金額を算定し、 「資産」 ー 「負債」 = 「純資産」 を計算すると、完成です。
とってもシンプルですね。
ただし、より便利に作成し、今後も継続的に管理していくためには、ツールを活用した方がいいでしょう。以下では、2つのツールの活用方法についてご紹介します。
それでは、順番に見ていきましょう。
アプリを活用する
バランスシートの作成においてもっとも重要なのは、資産と負債の額を正確に算定すること。
これに尽きると思います。
ただ、たくさんの口座に分かれた情報を正確に拾うのは手間ですよね…
資産や負債の額を簡単に把握するためには、家計簿アプリの利用が便利です。家計簿アプリであれば、登録したすべての口座の残高を一度に確認することが可能です。
私は「マネーフォワードME」を使っていますが、一度使うと手放すことのできない神アプリでおすすめです。
マネーフォワードを使えば、以下のように自動でバランスシートを作成してくれます。
現金や不動産、住宅ローンなどの連携できない残高については、手動で入力する必要がありますので、漏れのないようご注意ください。
Excelなどのスプレッドシートを活用する
Excelなどのスプレッドシートを使えば、自分でカスタマイズしてオリジナルのバランスシートを作成することができます。項目やレイアウトも自由自在。あなたが見やすいバランスシートを作成しましょう。
さらに、一度フォーマットをつくってしまえば、定期的に作成するのも簡単です。
バランスシートをつくる時期を決め、毎年シートコピーして記録していけば、資産額の変化も把握することができます。
参考までにバランスシートのExcelフォーマットを共有します。
筆者は資産と負債の額は家計簿アプリで把握し、年に2回(6月末と12月末にしています)Excelでバランスシートを作成しています。
バランスシート作成のポイント
次に、バランスシートを作成する時に注意すべきポイントをご紹介します。
作成時点での価値を算定する
バランスシートの初心者にありがちなミスは、住宅やマイカーなどを買った時の金額で作成してしまう、というものです。
不動産や自動車などは、価値が大きく変動する資産です。一般的には、購入してから時間が経つほど価値が下がることが多いでしょう。
バランスシートには、買った時の価値ではなく、バランスシート作成時点での価値を記入するようにしてください。
現時点で売却して現金化できる金額が、その資産の現在価値です。
その金額次第で、どのように資産を管理してくかを判断することができますので、わかる範囲で現在の価値を調べて記入しましょう。
細かいことにこだわりすぎない
とはいえ、現在価値を調べるのって難しいですよね。
不動産価値を正しく調べるなら、不動産業者に査定を頼む必要がありますが、その後の営業がわずらわしいという方も多いでしょう。。
前述のとおりですが、「REINS Market Infomation」を利用すれば、おおよその市場価値を調べることが可能です。
より正確な金額を把握するのが理想ではありますが、細かいことにこだわりすぎず、まずは完成させることを優先しましょう。
正確なバランスシートをつくることよりも、定期的に資産と負債の状況をチェックしていくことの方が重要です。
多少大雑把であっても、同じ条件で定期的にバランスシートをつくっていけば、資産の増減や家計の課題点も見えてくるはずです。
年に1度は見直しを
バランスシートは、1年に1度は作成し、資産と負債の額を定期的にチェックしていくことをおすすめします。去年と今年のバランスシートを比較すれば、家計管理や資産運用がうまくいっているかの振り返りになるでしょう。
家計のバランスシートをチェックする時のポイントを3点ご紹介します。
- 純資産はマイナスになっていないか?
- 前年と比べて純資産の額が増えているか?
- 自己資本比率(純資産÷総資産)は増えているか?
資産と負債のバランスを確認するためには、自己資本比率という指標が役に立ちます。
自己資本比率が高いほど財務は健全と言って差し支えありませんが、家計の場合、住宅や自動車の購入といったイベントの影響が大きくなります(住宅ローンがあると自己資本比率は低くなる)。
イベントの影響も踏まえ、適正な自己資本比率を検討しましょう。
まとめ
今回は、家計のためにバランスシートを作成する方法について解説しました。
バランスシートの作成は、家計の健康診断です。1年ごとに作成して資産額の変化を見れば、家計管理や資産運用がうまくいっているかのチェックにもなるはずです。
あなたも家計管理にバランスシートを取り入れてみてはいかがでしょうか。
今の資産と負債を把握することは、資産形成の第一歩
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
この記事が少しでも皆さまのお役に立てますように・・・ではまた!
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